現場を知る男のSAPIXと早稲アカの違い 1

こんにちは、もものすけです。

今日はどちらかと言うと保護者向けに、SAPIXと早稲田アカデミーの違いについてお伝えしていきたいと思います。

今まさに塾選びで迷っていらっしゃる方のお力になれると嬉しいです。

ちなみにこの二つの塾ですが、もものすけは実は両方とも勤めたことがあり、

内部事情にもある程度詳しいです。もちろん言えること言えないことがありますが、

積極的にお伝えしていこうと思います。

なぜSAPIXと早稲アカなのか

首都圏の入試においては、この二つが2強です。

中学入試ですとSAPIX、高校入試ですと早稲アカが最強です。

中学入試において四谷大塚という選択肢も出てくるかと思いますが、実はこれには数字のからくりがあるという噂です。

というのも、実は四谷大塚の発行する小学生向け教材「予習シリーズ」は、非常に完成度が高く、

早稲田アカデミーをはじめ、多くの塾で標準テキストとして採用されています。

そして、その予習シリーズがベースとなったテストに「YT教室」というものがあります。

これは毎週土曜日に行われるテストで、早稲アカの生徒は7割〜8割が受講しているのですが、

実はこれが「四谷大塚生」としてカウントされているという話があります。

つまり、YT教室に通う早稲アカ生は「四谷大塚」と「早稲アカ」の二重で塾生数や合格実績にカウントされている、というのです。

また、講師をしていて四谷大塚のクオリティはあまりいい話は聞こえてこなかった印象があります。

あと一応「日能研」という選択肢も考えられるかと思いますが、

これもあまりオススメはできません。

というのも、合格実績や塾生数は右肩下がりです。

一昔前には飛ぶ鳥を落とす勢いで一世を風靡していた日能研ですが、今や凋落の一途を辿っています。

また、数年前に「日能研本部」と「日能研関東」が分裂したという話をよく聞きました。

どうやら内部分裂を起こしたようです。ここらへんもあまりおすすめできない理由ですね。

臨海セミナーや栄光ゼミナールなども候補として上がってくるかもしれませんが、

正直、合格実績では早稲アカとSAPIXの2強です。比になりません。

ある程度の人気校や難関校を目指していくのであれば、この2つが実質的な選択肢になると思います。

 

SAPIXと早稲アカの校舎展開に関して

SAPIXは2019年8月現在47校舎、

早稲アカは2019年8月現在200近い校舎数があります。

これは単なる経営戦略の違いです。

ですが、こうなると当然SAPIXは一校舎あたりの人数が増え、一クラスあたりの人数も増えます。

一方で早稲アカは一校舎あたりの人数や一クラスあたりの人数は少ないです。

教室の規模が大きいことによるメリット

授業が自分のレベルにフィットする

SAPIXを中心にメリット・デメリットの説明をします。早稲アカはその逆と思ってください。

まず一校舎あたりの人数が増えるということはその分クラス分けが細かくなります。

例えば10クラスに一学年を分割すると、当然似たような偏差値帯の生徒が集まります。

これは教える側にも教わる側にも非常に大きなメリットです。

偏差値70-65,65-60,といったように細かくクラスを分けることができるので、

授業のレベルが高すぎることも、逆に低すぎて持て余すことも確率的には少なくなります。

一方で早稲アカは一つの校舎に一学年2クラスしかない、ということもありますので、

例えば開成〜MARCHを第一志望にする生徒が同じクラスになる、ということもザラです。

偏差値でいうと20近くの差がある生徒が同じクラスに共存する、というわけです。

これは講師の視点でみてもなかなか恐ろしいことなのです。授業がやりづらくて仕方ありません。

競争原理がはたらきやすい

またクラス数が多いことで競争原理がはたらくため、それをうまく利用すれば勉強へのモチベーションに繋げられます。

クラスが上がったり、下がったりということがおこりやすい、というわけですね。

教室の規模が大きいことによるデメリット

面倒見がよい

まずひとつは「面倒見」です。

当然生徒数が増えることで講師が一人一人に割ける時間は少なくなります。

そうなると家庭でのフォローであったり、さらに個別指導の塾に通うといった必要が出てくる可能性が生じるわけです。

現に家庭教師をしているとSAPIXに通っている生徒のフォロー案件がかなり多いです。

これに関してはSAPIXもある程度諦めているところといえます。

担当がコロコロ変わる

また、二つ目のデメリットとしては、同じ先生に継続して教わることが難しいです。

クラスの上下変動が激しいため、当然その度担当が変わります。

どうでもいいようで、これは結構大きな差です。

担当が変わることで、教え方が微妙に違うなんてことが当然あるわけです。

クラス変動による精神的ダメージ

クラスが変わることによる精神的ダメージは大人が考えているその何倍も、子どもには大きいものです。

クラスが上がる分にはいいのですが、クラスが落ちてしまうとモチベーションががた下がり、なんてこともよくあります。

また這い上がるために頑張って勉強した結果、さらにまた下がってしまった…なんて日には、

もう自分に自信を無くしてしまい「受験なんてやめる!!!」なんてことにもなりかねません。

塾側でもフォロー体制がありますが、ご家庭でもフォローがとても大切になってきます。

 

ということで、今回はSAPIXと早稲アカの規模に視点をあてて説明をいたしました。

次回は、より内部的な話をしていきたいと思います。

ぜひご覧ください!